生理前に涙もろくなる人の食事療法
生理前はホルモンバランスが乱れて、涙もろくなったり、イライラしたり、精神的に不安定になりやすいです。
そんな時、食べるものに少し注意することで、症状の改善につながることがあります。
1) ストレスに強くなる食事、外食やコンビニでも
2) セロトニンを増やして生理前のイライラを解消
3) 気持ちを高揚させる食材と調理法の注意点は?
4) PMS期間だけ摂ればいい?
ストレスに強くなる食事、外食やコンビニでも
日頃のストレスが溜まっていると生理前のイライラや感情の起伏が激しくなります。普段の食事もですが、生理前には摂りたい、ストレスに強くなる食べ物を紹介します。自炊が出来なくても、外食やコンビニで選ぶ際の参考にしてください。
<ビタミンC>
ビタミンCには、ストレスから体を守って免疫力を高める効果があるので、イライラしやすい、疲れやすいときは、ビタミンC不足の可能性があります。
【ビタミンCが多く含まれる食べ物】
- ・レモンやアセロラなどのかんきつ類
- ・キウイ、イチゴ、柿、
- ・ブロッコリー、ジャガイモ、サツマイモ
ビタミンCは水溶性で、水に流れやすいので、水にさらしすぎないようにしましょう。
また、茹で過ぎにも注意です。ゆで時間が長いほど、ビタミンCはお湯の中に流れてしまいますので、スープなどで煮汁ごといただくのもいいでしょう。茹でるときは、塩を入れるとビタミンCが流れるのを防ぐことができます。
蒸す、炒める、揚げるほうがビタミンCを効率よく摂ることができます。
<カルシウム>
カルシウムもイライラに効果があり、精神を安定させる働きがあり、足りないと、神経が過敏になって不眠や怒りやすくなります。
【カルシウムが多く含まれるのは】
- ・牛乳、チーズ、ヨーグルト
- ・ひじき、納豆、木綿豆腐
- ・小魚、干しエビ、イワシなどの青魚
- ・モロヘイヤ、小松菜
ビタミンD(サケ、マグロなどや、干しシイタケなど)や、クエン酸(酢、レモン、リンゴなど)と一緒に取ると効率よく吸収されます。
<たんぱく質>
ストレスがたまると、たんぱく質の分解が進み、脳の働きが低下したり、肌荒れ、疲れやすくなります。
【不足したたんぱく質を補うには】
- ・肉類、魚介類
- ・乳製品、大豆製品、卵
などを摂る様にしましょう。
生卵や生肉は食中毒を起こすこともあるので、ストレスがたまって特に免疫力が弱まっているときは、十分に加熱して食べるようにしましょう。
たんぱく質とビタミンB群を一緒に摂ると、吸収を助けてくれます。
特にビタミンB2(レバー、ウナギ、サバ、納豆、卵など)やビタミンB6(ニンニク、マグロ、カツオ、サケ、レバー、鶏ささみなど)と一緒に摂るといいでしょう。
セロトニンを増やして生理前のイライラを解消
イライラを減らし、リラックスした気持ちになるのは、私たちの体のなかで沈静効果がある神経伝達物質セロトニンが分泌され、その働きによるところが大きいのです。
ですので、リラックスしやすいカラダの環境を整えるには、このセロトニンが生成しやすいように、セロトニンの材料となるもの、特に必須アミノ酸「トリプトファン」を食べ物から摂取することがポイントです。
- <豆腐、納豆などの大豆製品>
- セロトニンを作るのに必要な必須アミノ酸「トリプトファン」を含んでいます。
- また、大豆製品は女性ホルモンのエストロゲンに似た働きをするので、ホルモンバランスを整える効果も期待できます。
- <バナナ>
- トリプトファンを含み、安眠効果も期待できます。
- ハーブティー>
- リラックス、安眠、頭痛を和らげるなどの効果が期待できます。
- 特にジャスミンティーやカモミールがお勧めです。
- <ココア>
- テオブロミンという成分が自律神経を整え、リラックスさせてくれます。
- また、抗酸化物質のカカオポリフェノールが、ストレスへの抵抗性を高めてくれます。
- <ホットミルク>
- トリプトファンを含み、安眠効果があるので、特に寝る前に飲むといいでしょう。
気持ちを高揚させる食材と調理法の注意点は?
- <炭水化物>
- セロトニンが足りないと、気分が落ち込みやすいと言われています。
- セロトニンを分泌するには炭水化物が必要です。
- 炭水化物は気分を高めるだけでなく、体を動かすエネルギーにもなります。
- ご飯やパン、麺類、サツマイモやカボチャなどのイモ類にも多く含まれています。
炭水化物だけ摂るのではなく、肉や魚などのたんぱく質と、野菜も一緒に摂るとバランスがいいです。
外食をする時は、うどんやラーメンなど単品の料理だけではなく、小鉢を付け加えたり、炭水化物とたんぱく質、野菜がそろう定食を選んだり、コンビニでは、おにぎりにゆで卵や野菜ジュースをプラスするのもいいでしょう。
- <ビタミンE>
- ビタミンEは気持ちを高揚させる働きがあります。
- 不足すると、不安で気持ちが落ち込みやすくなると言われています。
- ナッツ類、カツオ、サケ、イワシなどの魚介類、オリーブオイル、レバー、かぼちゃ、アボカドなどに多く含まれます。
- 油と一緒に食べると吸収が高まります。
- レモンやブロッコリーなどのビタミンCと一緒に摂ると、抗酸化作用を強くして、ストレスへの抵抗性が高められます。
- <たんぱく質>
- たんぱく質に含まれるチロシンという物質は、気持ちを明るく、前向きにしてくれる働きがあります。
- ストレス耐性を高める食材でも取り上げましたが、肉類、大豆製品、乳製品、魚貝類などに特に多く含まれます。
- ビタミンB2(レバー、ウナギ、サバ、納豆、卵など)やビタミンB6(ニンニク、マグロ、カツオ、サケ、レバー、鶏ささみなど)と一緒に摂るといいでしょう。
PMS期間だけ摂ればいい?
PMS期間だけでなく、できれば普段から摂り入れるといいでしょう。
しかし、生理前は食欲がない、食事を準備するのが面倒、毎日取り入れるのは難しい・・・という人も多いと思います。
上記で挙げた食材の中で、食べられそうなものだけでも、少しずつできることから始めましょう。
あれもこれも食べなきゃ、と一生懸命になりすぎたり、嫌いなものを無理やり食べていては、食事がストレスになってしまいます。
楽しくリラックスして食べることで、ストレス解消にもなり、食材の効果を十分に発揮できます。
足らない分はサプリで補充するとか割り切ってもいいですね。とにかく気楽に、食事を楽しんでPMSの症状を改善していきましょう