PMS症状に似ている病気を見分けるセルフチェックポイント
PMS症状と似ている病気はいくつかあります。PMS対策をしても改善されない人は他の疾患が関係しているのかもしれません。病院に行こうと思っても自分は何科を受診すれば良いのかわからない人は、次のチェックポイントでセルフチェックしてみましょう。
1) 月経前症候群とうつ病の違いのチェックポイント
2) 更年期障害とPMSの違い
3) 月経困難症とPMSの違い
4) 慢性疲労症候群とPMSの違い
5) PMS症状と甲状腺の病気、バセドウ病の違いを見分ける
6) PMDDとPMS違い
月経前症候群とうつ病の違いのチェックポイント
PMSの精神的な症状とうつ病の症状で共通しているものは、
- ・イライラしたり憂鬱が続く
- ・頭痛が続く
- ・趣味や好きな事に興味がなくなる
- ・体がだるい
- ・気分が落ち込み細かいことが気になる
- ・集中力がなくなる
- ・自分を責める
見分けるチェックポイントは症状が一時的なものか継続するものかで判断します。
生理が始まると少しずつ元気になり、生理終り頃には気分スッキリでお出かけの予定など考えられるならPMSの症状です。
生理に関係なく2週間以上気分が塞ぎ込みどんどん症状が悪化していくのであればうつ病の疑いがあります。精神科や心療内科を受診してください。
うつ病は早期発見・早期治療により治る病気です。完治後の生活環境は工夫する必要があると思いますが再発せずに過ごしている人も沢山います。
更年期障害とPMS症状の違いを見分けるチェックポイント
更年期とは女性のライフステージ中の生殖期から老年期への移行時期です。
何歳から何歳までかでいうと、個人差はありますが、45歳から55歳までが更年期となります。
女性特有のもので、卵巣機能が低下する時期でもあります。この時期には女性ホルモンのエストロゲンが作られなくなり黄体ホルモンとのバランスも悪くなります。
それを同じ量に戻そうとして脳下垂体から沢山の性腺刺激ホルモンが分泌し続けた結果、自立神経系にも影響し全身のバランスが悪くなります。
自律神経系に影響することで・顔があつくなる・体は冷えるのに首から上は汗をかきやすい・動悸がする・すぐに息切れする・不眠症になる・気持ちが落ち込む・憂鬱になる・頭痛・めまい・吐き気があるなどの症状が出てきます。
また生理周期や性生活にも変化が出てきます・生理の出血量が減る・生理周期が長くなる・生理周期が短くなる・性欲が減退する・膣が乾燥する PMS症状と更年期症状を見分けるチェックポイントは不安な症状がいつ起きているかです。自分の生理周期と症状が出る時期を調べて生理前に出るのであればPMSの症状です。
更年期の症状は何も対策しないと寝込むほどひどくなる人もいます。
早めに婦人科に受診し治療することをおすすめします。
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月経困難症とPMS症状の違いを見分けるチェックポイント
月経困難症は生理中の腹部の痛み・浮腫み・だるさで日常生活に支障をきたすものをいいます。
月経困難症には、生理中に子宮が過度に収縮して腹部の痛みが出る場合と
子宮内膜症など婦人科疾患が関係している場合もあります。
PMS症状と月経困難症を見分けるチェックポイントは症状がいつ起きているかです。
生理前に始まり生理開始後症状が良くなるのでしたらPMSの症状でしょう。生理開始後から腹痛やだるさなど強くなっていくのであれば月経困難症の症状と考えられます。
月経困難症の疑いがあればまず婦人科に受診しましょう。子宮内膜症などの基礎疾患がないか確認する必要があります。基礎疾患がない場合は低用量ピルや鎮痛剤・漢方薬などの医師と相談し治療することをおすすめします。
慢性疲労症候群とPMS症状の違いを見分けるチェックポイント
慢性疲労症候群は原因不明の疲労感が6カ月以上継続して続く疾患で現代病とも言われています。血液検査をはじめ様々な検査をしても原因が分からないため、いまだ正式に病気としては定義されていない困った疾患です。
- ・ストレスを強く感じる
- ・体がだるい
- ・のどの痛みや発熱
- ・筋肉痛や関節痛
- ・不眠症
以上の症状が6カ月以上続く場合は慢性疲労症候群の疑いが強いです。
PMS症状は生理前に始まり生理開始後から改善されるのが特徴なので症状が一時的なのか継続的なのかがチェックポイントになります。
慢性疲労症候群の治療をしている病院は自由診療が多く保険が効きません。
高額になりますが保険診療ではできない詳細な検査ができます。
長引く疲労の突破口になるかもしれません。インターネットで検索すると慢性疲労症候群に力を入れている病院がいくつかありますので一度相談に行くことをおすすめします。
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PMS症状と甲状腺の病気、バセドウ病の違いを見分ける
PMS症状と似ている甲状腺の病気で多く見られる疾患は甲状腺機能が亢進するバセドウ病と慢性甲状腺炎の橋本病があります。
バセドウ病は・動悸がする・疲れやすく疲労感が常にある・イライラする・集中できないなどの症状がありますがPMS症状と決定的な違いは外見上の症状で°バセドウ病の特徴的な症状°・のどの腫れ、首が太くなる°・眼球が突出するこの症状がある場合はすぐに内分泌科に受診してください。
橋本病は・気分が落ち込みやすい・疲れやすい・体が冷える・むくむなどの症状があります。
PMS症状と異なる症状は°橋本病の特徴的な症状°・肌が乾燥する°・のどが常に腫れているこの症状があればすぐに内分泌科に受診してください。
PMSか甲状腺の病気が自分で判断するのは大変難しいです。
甲状腺の病気の場合は病院での治療が必ず必要になりますので心配な人は出来るだけ早く病院に行き検査してください。
甲状腺ホルモン濃度を調べることでわかります。
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PMDDとPMS症状の違いを見分けるチェックポイント
PMDDはPMSと比較すると精神的症状が強く出ることが特徴です。
気分の落ち込みや周りの人に対して攻撃的になったり暴力的になったりと日常生活や人間関係に悪影響を及ぼすようでしたらPMDDの疑いが強いです。
⇒PMDDセルフチェックはこちらPMSと似ている病気のチェックポイントで病気の疑いがあれば早めに専門の病院に行きましょう。PMS症状の場合は自宅でも対策が出来ます。PMSの原因は女性ホルモンのバランスが崩れることに加えて普段の生活習慣や食事や運動習慣にも深く関わっています。PMS症状の場合はサプリメントや生活習慣・運動や食事によって症状の緩和ができます。