PMSのイライラには半夏厚朴湯
「あ~~なんでこんなにイライラするの!」という経験、生理前には多いですよね? はい、イライラや情緒不安定は、PMSの代表的な症状なんです。そんな精神的な症状に有効とされている漢方が「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」です。効果的に服用するために、半夏厚朴湯について知っておきましょう!
1) 特徴と効果
2) どんな症状に有効なの?
3) 副作用と注意点
4) 服用し続けても大丈夫?
半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)の特徴と効果
夏厚朴湯は気分をリラックスさせる効果がとても優れている漢方薬です。精神的に不安定、またストレスが原因で起こる不調に効果があるとされているんですね。成分は名前にも入っている半夏(はんげ)という生薬。こちらは吐き気やめまい、不眠症に効果あり、また厚朴(こうぼく)は、身体を温め緊張や痛みを緩和する作用があります。
その他、茯苓(ぶくりょう)、蘇葉(そよう)など。またお馴染みの 生姜(しょうきょう)、これはショウガのことで、体を温め、新陳代謝機能を高める作用があります。
全体的に半夏厚朴湯は、身体を温めて緊張を緩和し、気分をリラックスさせ自律神経の働きを正常化して不調を改善していく特徴があるといえますね。
PMSのどんな症状に有効なの?
ズバリ、イライラと情緒不安定ですね。さらに、気分が激しく沈んだり、抑うつ、イライラ、動悸、パニックといった精神的症状が、生理前に強く出る方やPMDD(月経前不機嫌性障害)の人にも有効で、病院で処方される場合もあります。また半夏厚朴湯は、PMS、月経前症候群の不調での吐き気、めまい、不眠、動悸といった症状の改善にも効果があるとされています。こういった症状は、ストレスによって自律神経がしっかりと機能してないことも原因のひとつになっています。日頃からストレスの多い生活をしていると生理前にはさらに悪化する可能性があるので、体質的に冷え性で繊細な人、心身ともに疲れやすい虚弱体質の人には得に効き目があるようです。漢方薬は、生理前だけに服用するものではなく、体質そのものを改善してPMSにも強くなれる身体を作ることが目的です。自分の体質を見極めて合ったものを飲みましょうね。
副作用や飲み合わせの注意点
半夏厚朴湯の主な副作用には、発疹やかゆみが挙げられます。他に、胃の不快感や食欲不振、軽い吐き気など効果と逆の副作用が起こる事もあります。このような副作用は飲み続ける事で次第に落ち着いてくることが多いですが、あまりに辛い場合は使用はやめて医師や薬剤師に相談してくださいね!ただ基本的には、1ヵ月ほどは続けて飲んで様子を見た方がいいようです。半夏厚朴湯は、吐き気に有効で妊娠初期のつわり対策にも服用できる漢方なので、ひどい副作用はまずないかな~と思われますね。気をつけたいのは、飲み合わせですね。まず市販薬、サプリメント、健康食品などで同じ種類の生薬成分(カッコン・タイソウ・マオウ・カンゾウ・ケイヒ・シャクヤク・ショウキョウなど)を含んだものを同時に服用する場合は、相乗効果で作用が強く現れる可能性があります。重複摂取には注意しましょう!また名前は違っていても、同じような効き目の漢方製剤にも注意が必要です。例えば、 参蘇飲(ジンソイン)はせき、感冒に有効ですし、 清肺湯(セイハイトウ)は咳や痰の多く出る場合に有効な漢方です。半夏厚朴湯と同じ咳症状を改善する漢方薬を併用する場合は注意しましょうね。というか、わからない場合は、必ず医師や漢方薬局の専門家に確認しましょう。
PMS対策として漢方は服用し続けても大丈夫?
効果がなくなるのではない?という疑問を持つ人も多いようですが、そもそも漢方薬は病気を治療するというより、体質改善をしながら自己治癒力を高めるものなので、身体が薬に慣れて効果がなくなるという性質の薬ではないです。ですから長い目でみてゆっくりとPMS対策の一環として服用し続けることに問題はないようです。またPMS対策とくくらなくても、半夏厚朴湯は虚弱体質や自律神経失調症の人に有効なので、元気になりたいな~と思うのであれば健康管理としての服用もいいでしょう。ただし、摂取量は必ず守ってくださいね。また定期的に身体の様子を医師や漢方専門家に報告しながらに服用がいいですね。あまり神経質にならずに、リラックスした気持ちで漢方を取り入れていくのがいいと思いますよ!