生理前に風邪っぽくなるのはなぜ?看護師が徹底解説します!
生理前になると、風邪っぽくなって喉の痛みや鼻水、微熱やだるさなどの症状がでて、困っている人は多いのではないでしょうか?
ところが、生理が始まるとすっかり良くなってしまうこと、ありませんか?
それってPMSと言われる生理前症候群かもしれません。
日本産科婦人科協会によるとPMSかどうかは簡単に診断できます。
「日本産科婦人科協会」
上記症状が月経前に毎月あらわれ月経開始後から和らぐことから診断は容易ですが、出現症状を記録し、月経周期との関連を確認し、精神神経疾患等でないことを確認します。
引用元:http://www.jsog.or.jp/public/knowledge/gekkei02.html
日本産科婦人科協会でも言われていいるように、
生理が始まると治まることと、他の疾患がないのであればその風邪症状はPMSかもしません。ここでは、生理前の風邪みたいな症状の原因から対策まで紹介しています。
生理前になると風邪っぽくなるのはどうして?
生理前に風邪のような症状になる理由としては、2つあります。
・本当に風邪を引いてる場合
そもそも生理とは妊娠が成立しなかった場合に起こります。女性の身体は生理が来るぎりぎりまで妊娠しやすいように子宮内膜を厚くして、受精卵が着床しやすいような環境を整えます。
そのため、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンが作用して水分や栄養をため込み、代謝が低下します。
代謝が低下することによって免疫力も低下し、風邪を引きやすい身体となってしまうのです。
・PMS(月経前症候群)によるもの
PMSは現在の医療で明確な原因は解明されていないものの女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンのバランスの乱れではないかと言われています。
特に、前述したプロゲステロンは体内に水分をため込んだり、体温を上昇させる作用があります。そのため、微熱が出たり倦怠感を感じたり頭痛を感じるというように風邪とよく似た症状が出現するのです。
また、風邪っぽい症状の他にもこんな症状があれば要注意です。
⇒PMS診断チェックリストでセルフチェック!
風邪っぽいけど風邪じゃない?仕事は?病院は?
風邪なら仕事も休みやすいし、病院にもいけるけど、PMSじゃどうしたらいいのか?
実は小林製薬が行った調査によると、女性の約90%がPMSであるとされています。
・女性の85.9%がPMSを経験、そのうちの88.6%がPMSにストレスを感じている。
・PMSが原因で仕事を休みたいと思った女性は61.8%、実際に正直に申告して休めるのは6.4%のみ。
引用元:https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/report/pdf/v31.pdf
こんなにたくさんの女性が経験しているのに、理解されてないのは本当に困りますよね。
風邪といって休むこともできますが、「また風邪?健康管理がなっていない」と言われてしまうかも。正直に言えるなら相談するのも1つの方法です。
とは言え、しょっちゅう休むわけにもいかないですよね。
風邪の症状が毎月出て、日常生活に支障が出るほど悩まされている、その症状がでることに毎月怯えているというような方は婦人科を受診することをお勧めします。
その際には、まず3か月ほど自分の生理前いつからいつまでどのような症状が出るかを記録に取っておいて、受診時に医師に見せればしっかりとした診断、治療を受けられます。
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薬は風邪薬でいいの?
病院に行くほどではないけれど、症状は辛いからセルフメディケーションでなんとかしたい!という方の疑問に多いのが風邪薬を飲んでいいかどうかということです。
PMSによる風邪症状である場合は、市販の風邪薬で症状が緩和できる可能性が低いとされています。その理由は、PMSであった場合は前述したようにホルモンによって起こる症状で風邪ではないからです。
私、PMSかも?と思ったあなたにぴったりのページはコレ!
⇒生理前の辛い症状別のPMSサプリメント
しかし、PMSが原因ではなく、抵抗力が低下したことによって本当に風邪を引いているという場合もあります。その場合は生理が始まっても改善することがないので、早めに休養をとる、病院へ行く、風邪薬を飲むなどしましょう。
また、風邪の症状の中でも頭痛がひどくて仕事に集中できないという場合。
痛みに対しては痛み止めが効果を成すため、市販の痛み止めを使用することは良いとされています。
中外医学社
引用元:http://www.chugaiigaku.jp/upfile/browse/browse1225.pdf
特に生理前の頭痛が辛い人に
⇒生理前の頭痛がつらくてガマンしてませんか? もしかしたらPMS
その他に生理前にこんな風邪症状がある人に
生理前の風邪はこうして予防!
生理前の風邪症状に対して自宅で簡単にできる予防法や対処法はあります。
いくつかご紹介していきます。
・ストレスをため込まずにゆったりと過ごす
ストレスがかかるとホルモンバランスが乱れるということはご存知の方が多いかと思いますが、これは生理前の風邪症状を悪化させる原因にもなりかねません。
そのため、生理前に風邪症状が出現した場合は普段よりもゆったりと過ごすことを心がけましょう。怠かったら少し昼寝をするなど無理せずに過ごすようにしましょう。
・食生活を見直す
PMSの症状は食生活で改善しましょう。身体を作る栄養素であるビタミンやミネラルの他にもPMS緩和の効果がある低脂肪食や、カルシウム、マグネシウムなどを積極的に摂ると良いでしょう。脂肪や糖分、塩分が多いものやカフェインを多く含むもの、お酒などは控えるようにしましょう。
・身体を温める
身体を温めて血行を良くすることも風邪症状を改善する効果があります。温かいお風呂にゆっくり浸かったり、温かい飲み物を飲むようにして身体の中から温めていきましょう。
生理前の風邪症状、辛くても誰にも相談できなかったなんていう方も多かったのではないでしょうか。まずは自分によく出てくる症状を知り、予防方法を試してみましょう。
それでも症状が改善されなければ1度婦人科で相談してみても良いかもしれませんね。